88年8月
●BaBeの新曲は「WAKE UP!」 はっきり言って、今までのBaBeサウンドとは大きく違う。ギンギンのギターサウンド、スピード感、2人が初めて挑戦するロック。だけど、やっぱりポップで元気。いつでも、BaBeはボクたちへの"応援歌"を歌ってくれる。
―― 「WAKE UP !」には今までのBaBe=元気、ポップっていうのに、激しさが加わってるよね。
ともこ 元気は元気だけど、元気より激しいほうをやってみようかな、と思って、元々ロックっぽいのをやりたいっていうのはあったの。これまで、どっちかっていうと、ユーロビートでディスコミュージック、コンピュータとかの打ち込み中心だったでしょ。だけど、ギターのサウンドもやってみたくて、それを前から言っていたら、今回こうなったんです。
―― コンサートでも、踊ることはできても、ロックのノリができる曲なかったもんね。
ともこ そうそう。
ゆかり けっこう今までの曲って、速そうで速くないんですよ。曲のテンポが、あんまり、ガンガンっていくタイプじゃなかったし、だから、今度はスピード感があるのをやりたいっ、てことで。
ともこ 今回のはAB面とも無理したキーなの。だから、賭け事のような曲って言われてる（笑。曲調をいきなりロックっぽくしちゃったから、みんなにどう受け入れてもらえるのか、っていうことがひとつ。あと、歌えるか歌えないかっ、ていうのと（笑
ゆかり 余計なこと考えてる暇がないもの。最初から（音程が）高いから、ほとんど気が抜けない。ちょっとでも体調悪かったり、ノドがおかしかったら、絶対歌えない曲だから、体調整えていかないと。
ともこ けっこう、緊張感持って歌ったほうがいいとか言われちゃって。
―― 一番苦労したところ、ってどこ？
ともこ サビよりもABメロ（＊サビに至るまでのメロディパート）。 サビは叫んでればどうにでもなるけど、Aメロはサビを盛り上げるように歌わなきゃいけないでしょ。
ゆかり 私もAメロ。いちばん苦労して、最後はもう失神寸前になったってだけのこと。（笑）。もうどうしようもなかった。
―― でも、これをやったことで、BaBeの音楽の幅は広がったよね。
ともこ 特に今年は色々なのを出していこうっていうのが課題だから。
ゆかり 今年は「Tonight !」から始まって、「Get a Chance !」で次にこれでしょう。全然違うものばっかり。アルバムもわざとそういう風にしてきてるし。
ともこ それで、「Get・・・」はあれぐらいポンポン動いちゃうような、とにかく、すごい動きのある音楽をやりたかったの。で、それもやったし、あとやってないのは何かな、って考えたら、長岡さん（ディレクタ）がロックは、って。私たちもギターのもっと効いたやつをやりたい、と思ってたらか、あえて、アレンジも白井良明さんにお願いして。
―― ロックはこれっきり、ってことないよね。
ともこ けっこう快感になるかもしれない。私たち完全なロックはできないから、私たちが歌うとどうしても絶対ポップスだから、私たちなりのロックって言うか、簡単な、すごく手に取りやすいようなギターサウンド、って感じにみんなに受け取ってもらえたらいいな。で、フリもね、ワザとみんなと一緒にできるようなのをちょうど考えてて。
ゆかり 他の人のコンサートとか見てると、みんな自然に、例えば、歌ってる人が何かポーズをとると、みんなもそうするところあるでしょ。そういうところを今度自分たちもやりたいの。自然にみんながやってくれるようになるものをね。強制するんじゃなくて（笑
―― そう言えば、月イチのライブはどうですか？ 気分的にずいぶん違うんじゃない？
ゆかり うん、全然違う。何もかも初めてのことだし、1時間おしゃべりなしでずっと歌いっぱなしで諸。そういうのもこれまでやったことなかったから。
ともこ でも、ずっとそういう訳じゃなくて、一応7，8月はおしゃべりなしだったけど、また来月からは入れるかもしれない。毎月変えていかなきゃいけないから、それで、毎月頭悩ませてるの。でもね、終わったあとの充実感はすごくある。
ゆかり こういうのはできるだけ数やりたい。今、けっこう月イチで毎月違うことやるのがキツイから、みんなが飽きない、こっちもへばらない程度にできるだけやりたい。
―― それでは新曲についてのメッセージを。
ともこ 今年に入ってからいろんな音楽をやってるから、BaBの音楽はどういうのかわからないっていう人が多くなってるかもしれないけど、いろいろやるのがBaBeの音楽だから、その都度楽しんでほしい。で、この「WAKE UP !」を聴いて疲れてほしいな。手に拳ができちゃう感じを持って。
ゆかり 疲れる、っていうか、私の場合、やったー、って感じ。疲れたけど、よし、これから何かをやろう、みたいな元気の素になってくれたらうれしい。夏とかストレスがたまるから、ストレス解消の曲として、ぜひ。
